徳島市国府町の17番札所・井戸寺では、残暑厳しい中、多くのお遍路さんが巡礼をしていました。 16番から17番へ向かう途中の国道192号線沿いにある栄タクシーでは、17年前から善根宿を設けています。お遍路さん自身が部屋を掃除するなどの協力もあって、善根宿は維持されています。 取材中、三重県から巡礼に来ている76歳の榊原匡章さんに出会いました。神社の神主で、画家でもある榊原さんは、ご自身が描いた色紙をお寺に奉納しています。
徳島市国府町の十六番札所 観音寺(かんおんじ)は、古くからの商店が立ち並ぶ通りに面しています。この通りに、去年の秋オープンした駄菓子とテイクアウトの店「プチいちご」では、お遍路さんのお接待をしています。暑さ厳しい季節、お遍路さんにとって一杯のお茶は何物にも代え難いものです。 観音寺の境内で絵を描いている人がいました。東京から来た84歳の井上博司さんは、旅先で絵を描くことが趣味です。数年前に巡礼をした時に描き残したお寺の絵を描きに来た井上さん。日本建築の木の美しさに魅力を感じているそうです。
十五番札所・国分寺がある徳島市国府町は、奈良時代には国府・国分寺が置かれた歴史のある土地です。お寺の周辺には古墳や考古資料館もあり、寺にはお遍路さんだけでなく、歴史ファンも訪れます。
国分寺のそばにある喫茶併設の和菓子店「福屋 盛壽の郷」では、地元の地下水を使った夏限定のかき氷が人気です。今年は、徳島の高級食材・さくらももいちごを使った新作かき氷も登場しました。